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希少な「仔牛」の牛タン|やわらかさと上品な味わいの理由とは

仔牛とは?

仔牛とは?

牛は月齢によって「成牛」と「仔牛」に分類されます。日本では、農林水産省の「畜産統計」において、24か月未満の牛を「子畜」と定義しています。一方、食肉としての扱いではJAS規格で12か月未満の牛を「仔牛」としています。

仔牛は、一般的に生後6〜12か月ほどで、肉質は非常にやわらかく、脂には上品な甘みが感じられます。また、肉の色は淡いピンクから白に近い明るさが特徴で、繊細で優しい味わいが魅力です。

Veal(ヴィール)の語源って?

Veal(ヴィール)の語源って?

「Veal(ヴィール)」とは、食用の「仔牛の肉」を指す英語表現で、フランスやイタリアなどヨーロッパ諸国を中心に、欧米では広く親しまれている食材用語です。

この言葉は、中世フランス語の「veel(ヴェール)」に由来し、さらに遡るとラテン語の 「vitellus(ウィテッルス)」(「小さな牛」を意味する)にたどり着きます。これが英語に取り入れられて「veal」となりました。

英語では動物としての「成牛」は「cow」、「仔牛」は「calf」と呼びますが、肉になるとそれぞれ「beef」「veal」と別の語が使われます。こうした使い分けには、階級や言語の違いが影響しています。

なお、仔牛の牛タンは英語で「veal tongue(ヴィール・タング)」と呼ばれ、柔らかく繊細な味わいが魅力で、高級食材として知られています。

仔牛の産地と育ちによる違い

仔牛の産地と育ちによる違い1

仔牛の味わいは、どこで育てられ、何を食べてきたかで大きく変わります。中でも代表的なのが「ミルクフェッド(ミルク育ち)」と呼ばれる飼育方法です。

ホエイや脱脂粉乳などを使ったミルクを与えることで、肉質はきわめてやわらかく、クセのない味わいに仕上がります。肉の色も淡いピンク〜白色で、繊細な甘みを持ち、「ホワイトヴィール(White Veal)」とも呼ばれます。この名称は、特にその白さを強調したものです。

こうしたミルクフェッド・ヴィールは非常に希少で、厳しい衛生・管理基準を満たす一部の地域でのみ生産されています。主な産地はオランダ、フランス、イタリアなどです。ヨーロッパではこの「ミルクフェッド・ヴィール」が高級食材としてレストランや家庭料理に広く使われています。

仔牛の産地と育ちによる違い2

なお、すべての仔牛がミルクフェッドであるわけではなく、飼育後期に異なる餌で育てる方法も存在します。たとえば、自然の草を食べて育てる「グラスフェッド(牧草飼育)」では、風味が豊かで引き締まった肉質に、穀物を中心の飼料で育てる「グレインフェッド(穀物飼育)」では脂がのってやわらかく甘みのある味わいに仕上がります。

このように、飼育方法の違いによって、仔牛の肉の香りや食感、繊維の質感に多様なバリエーションが生まれるのです。

陣中が選ぶ「仔牛」の牛タン

陣中が選ぶ「仔牛」の牛タン1
オランダで宮廷御用達を受けるT.Boer&zn社

陣中では、オランダのT.Boer&zn社が手がけるホワイトヴィールの牛タンを使用しています。T.Boer&zn社は1885年創業の老舗で、オランダ王室から「宮廷御用達」の認定を受けるほどの品質と実績があります。

このホワイトヴィールは、ビタミンやミネラルを豊富に含んだミルクだけで育てられており、やわらかく上質な脂の旨み、淡いピンク色の美しい肉質が特長です。草や穀物を一切与えず育てているため、臭みがなく繊細な風味が際立ちます。

陣中が選ぶ「仔牛」の牛タン2

原材料の仕入れから味付け、熟成、加工に至るまで、熟練の職人が一貫して手がけることで、牛タン本来の魅力を最大限に引き出しています。

安定した美味しさと品質は、そうした丁寧な技術によるものなのです。